「1マイル=2円」は本当か——マイル系カードを円で比較するときのレートの決め方
本記事はアフィリエイト広告を含みます。カードを申し込まれた場合、本サービスが報酬を受け取ることがあります。シミュレーション結果・掲載順への影響はありません。
本記事はクレジットカードに関する客観的な情報提供を目的としており、 特定のカードの優劣を断定するものではありません。 記載の還元率・手数料等は 2026-07-30 時点の公式情報に基づきます。 最新情報は各カード公式サイトをご確認ください。
マイルの「価値」は使い道で2倍以上変わる
カード比較記事では、マイルの価値を「1マイル=2円」として計算しているものが多くあります。 これは特典航空券に交換した場合の期待値です。特典航空券は現金で買うと高額な区間ほど1マイルあたりの価値が上がるため、 うまく使えば1マイル3円以上になることもあります。
一方、同じマイルを現金と同じように使う場合のレートははるかに低くなります。 ここを混ぜて比較すると、マイル系カードの評価が実態から離れます。
現金同等で使う場合の下限レート
当サイトでは、マイルやポイントを「確実に現金同等で使える最低レート」で円換算しています。 カードごとに出口が違うため、レートもカードごとに異なります。
(2026年7月時点)
| カード | 円換算の下限レート | 根拠にしている出口 |
|---|---|---|
| ソラチカカード / ソラチカゴールドカード | 1.0円 | メトロポイント → PASMOチャージ |
| ANA JCB 一般 / ワイド / ワイドゴールド / プレミアム | 0.7円 | J-POINTのキャッシュバック充当 |
| JALカード普通 / JAL CLUB-A ゴールド | 0.5円 | JAL Pay(500マイル単位、1万マイル未満は0.5円固定) |
| ANA アメックス | 0.3円(マイル移行コース登録済みで0.5円) | アメックス メンバーシップ・リワード |
| ANA アメックス・ゴールド / プレミアム | 0.5円 | アメックス メンバーシップ・リワード |
| ANAカードマイルプラスで直接加算されるマイル | 1.0円 | ANA Pay |
同じ「ANAマイルが貯まるカード」でも、1.0円のものと0.3円のものがあります。 これは貯まるものの正体が違うためです。ソラチカカードはメトロポイント、ANA JCBカードはJ-POINT(Oki Dokiポイント)、 ANA アメックスはメンバーシップ・リワードで、それぞれ現金化ルートの効率が違います。
出典: ANA JCBカード公式、JALカード公式、ANA アメックス公式(いずれも2026年7月時点)
なぜ低いほうのレートを使うのか
最大化ルート(特典航空券)で計算すると、比較結果は「マイル系カードが常に有利」に寄ります。 しかし実際には、特典航空券は空席がある区間・時期に限られ、必要マイル数も変動します。
当サイトは「今のカードのままだと年間いくら損しているか」を示すサービスなので、 達成できないかもしれない前提で得だと表示してしまうことを避けています。 そのため円で比較するときは、確実に使える下限のレートを採用しています。
この方針の帰結として、マイルを特典航空券で使い切れる人にとっては、円モードの結果はマイル系カードを低く見積もった数字になります。
特典航空券で使う人はマイル評価モードを使う
そのためのモードを用意しています。
| モード | 換算の考え方 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 円で評価 | 上表の下限レートで換算 | マイルを現金同等の用途で使う人、マイルを貯めていない人 |
| マイルで評価 | 1マイルあたりの円価値を自分で指定(初期値2.0円) | 特典航空券で使う前提の人 |
マイル評価モードでは、ANA・JALのどちらを優先するかも指定できます。 指定した航空会社に交換できないカードは候補から外れるため、「マイルは貯まるが希望の航空会社には交換できない」カードが上位に来ることを防げます。
「1マイル何円で見るか」に唯一の正解はありません。自分の使い道に合わせてレートを指定するのが唯一の正確な方法です。
「1ポイント何円」だけを見ても意味がない
レートを比べるときによくある誤りが、付与率を無視して単価だけを比べることです。
たとえばセゾン・プラチナ・アメックスの永久不滅ポイントは、1ポイントあたりの円価値が数円という設計です。 ただしポイントが付くのは1,000円単位で、付与されるポイント数そのものは少なくなっています。 単価が高くても付与が少なければ、掛け算した結果は他のカードと大きく変わりません。
実質還元率 = 付与率 × 1ポイントの円価値
この掛け算をしてから比べる必要があります。単価の高さは、それ自体では有利さを意味しません。
マイル系カードは年会費と継続ボーナスもセットで見る
マイル系カードには、毎年カードを継続するだけで付与される継続ボーナスマイルがあります。
| カード | 年会費 | 継続ボーナス |
|---|---|---|
| ANA JCB 一般 / ソラチカカード / JALカード普通 | 2,200円 | 1,000マイル |
| ANA JCB ワイドゴールド / ソラチカゴールド / JAL CLUB-A ゴールド | 15,400〜17,600円 | 2,000マイル |
| ANA JCBカード プレミアム | 77,000円 | 10,000マイル |
継続ボーナスは利用額に関係なく付くため、マイル単価をいくらで見るかによって年会費の回収可否が変わります。 1マイル=2円で見れば年会費2,200円のカードは継続ボーナスだけで2,000円ぶん回収できますが、 0.5円で見れば500円ぶんにすぎません。
まとめ
- 「1マイル=2円」は特典航空券に交換した場合の期待値で、現金同等の用途では0.5〜1円
- 同じANAマイル系でも、貯まるポイントの種類によって下限レートは0.3〜1.0円まで違う
- 当サイトは過大評価を避けるため下限レートで円換算しており、特典航空券前提の人には低めに出る
- 特典航空券で使う人はマイル評価モードで1マイルの単価を自分で指定するのが正確
- 単価だけでなく「付与率 × 単価」で比べる
自分の使い道に合わせてレートを指定すると、マイル系と還元率系のどちらが有利かを同じ物差しで確認できます。
関連する記事
「還元率1%」の落とし穴——見落としやすいのは0%より「0.2〜0.5%への減額」
見落としやすいのは、還元率0%になる支出より、公共料金や通信費のように0.2〜0.5%へ静かに下げられる支出です。減額・上限・端数・有効期限の4つのズレを一次情報と金額で整理します。
PayPayカード ゴールドの年間利用特典——100万円に届くかどうかだけで損得が決まる仕組み
2026年6月の改定でPayPayカード ゴールドの特典は「年間100万円で11,000ポイント」に変わりました。ポイント収支がちょうど±0になる設計なので、損得は100万円に届くかどうかで決まります。ただし100万円のカウントに入らない支出があります。
楽天ゴールド/プレミアムの損益分岐点——「年いくら」ではなく「月いくら」で決まる仕組み
楽天市場のSPU特典分には月間の獲得上限があり、楽天カードとゴールドは同じ上限、プレミアムだけ5倍です。だから判断軸は年間利用額ではなく、月ごとの利用額の山の高さになります。